第47章 昭和村ギグレース2000/09/10

 
 

第四日目

昭和村ギグレース

はるるさんの情報で2000年9月9日〜10日と昭和村でギグレースがあると知った。

掲示板やらメールやらで一緒にギグに参加しようとみんなを誘った。9日は仕事があったので参加できず・・・はなは秋を迎え発情が来ていたが、はな無しで私だけが参加してもまったく意味がないので参加できるかどうか確認だけでも出かけようと出発した。

昭和村に付いたのは夜10時を回っていた。しかし、ディスクドックはまだ行われており諦めていたBBQにまで参加できることになった。ゆみちん、はるるさん、Macさんとは合流できたが、Yoshさんは確認とれなかった・・・しかし、「マラミュートの子犬かわいかったね〜」という知らない人の会話で着いてはいるんだなぁ・・・と確認した。

BBQ会場は「いったいどうなっているんだ??」と言うくらいの肉と野菜の量・・・そして興奮気味の人たち。・・・・ショーやらギグやらのイメージとはほど遠い暖かいものだった。その夜も暑くはなはまったく寝れず・・・明日大丈夫なの?と言っても興奮しまくっていた。次の日の朝食もしっかり用意していただきなんだか申し訳ない感じすらした。

合流できたToshiさんご夫婦と五月、太平兄&サリー、ジル、太平。kanaiさんも加わりみんなでキャンプ用意を出し一画少しへんな雰囲気をかもしながらくつろいだ。クリス&アモン一家その他もろもろのマラミュート達が集まり総勢14〜5頭のマラミュート軍団となった。かなりいい感じの様相・・・あっちみてもこっちみてもマラミュートばっかり。

うひひ、状態だった。

心配の通りその日は暑く、どの犬もばて気味で・・・加えてレディース410Mとの長距離「ちゃんと走れるかなぁ」の心配はどの飼い主さんもしていたようだった。午前中にnoji&はなの出番がやってきた・・・相変わらずはなは私の方を見たっきり、先を見させようと係りの人の説得にも応じずしまいに「がう!」と唸った。

「また私は出からはなを走らせるために大声を出さなければ行けない・・とほほ。」しかし、はなのスタートは予想外によかった・・・しっかり走って先に走り出したnojiを追い越しぐんぐん引っ張った。リードが引っ張られた途端はなはスピードを落とした。そういうしつけがしてあるのでしかたない。長距離を走り最後はやっぱりいやいやだった。

 

みんなで楽しく過ごしていたさなかはなは事件を起こしてしまった。

はなは発情初日で出血がひどく一人離れた車に繋いであった。ゆみちんが「はなちゃん。」と声をかけてくださった瞬間はなはゆみちんに噛み付いた。というより襲い掛かったと言った方がいいだろう。はなの後ろからしがみつき上にかぶさった私はきつくはなを押さえ続けた。全身ではなの上に乗って押さえつけた。ふと見るとはなの下と歯ぐきが紫になっていて閉め過ぎたのに気が付いた。私がはなの首をゆるめるのと同時にはなが脱出しようとした。はなの右下の歯が私の口の右上に刺さった。歯が入り熱いものが垂れた感触があった。ゆみちんも薬指を深く切ってしまいひじまで血が流れていた。Macさんに応急処置をしてもらいそのまま解散まではなは繋いだままだった。

後日病院にも行って犬に噛まれたときの処置の方法も聞いてきた。「傷口は必ず流水で洗い、絶対、絶対に塞がないで開けたまま血や体液を流し、傷口を湿らせたまま病院へ行くこと。傷口がふさがってしまってから化膿した方が何倍もやっかいだから。」犬を飼っているものとして知っておきたい処置である。

 

原因は・・・はなは1才を越えるまでは私より上になろうといろいろ挑戦してきた。それも抑えはなはそんな行動に出ることはなかった。はなは本当に怖がりでそんなはなを私はいろんな事に挑戦させてきた。はなは私といっしょなら吊り橋でも渡る・・・それははなが強くなったのではなく、私といっしょならできると思っていただけだった。日に日にはなは私への依存は強くなっていった。そして、仕事が忙しくなったこの一年は、はなは毎日一人で私の帰りだけを待ち、はなには私しかいない状態が続いた。はなに取って最悪な環境だった。

弱虫はなには私しかいなかった。

私とはなの間に入ってくるものははなの存在をも脅かすものとなり排除に出た。過去まるFamily、エイミーさんにカツっとやって威嚇していた。

今回は威嚇を越え「排除」に出た。最悪だった。はなは大型犬でこれ以上私を独占したがり排除がきつくなれば本当に危ない犬になる。私ははなを実家に預けることにした。はなには群れが必要で私の父親をアルファと認めている、はなはアルファの側で暮らさせるのが一番安心させることだと考えていた。そしてはなは心から信用できる人をはなに与えてやる、それが私の役目でもあった。

両親に起こったことをすべて話した。最悪はなを屠殺処分すること、噛んでしまった人への誠意ある保証の話などいろいろ話し合った。

私の環境で犬を飼うことを反対していた両親だったが、はなに一番いい方法として実家で暮らさせること協力してもらえることになった。はなはそれから苦しみながら、楽しみながら・・・実家で暮らしている。

あの楽しい場をつぶしてしまったこと、ゆみちん、みなさんに心からお詫び申し上げます。はなを信用してああいった場所に連れて行けるよう、しっかり矯正しますのでよろしくお願いします。