北海道野宿の旅 2002秋 3

 
 

 

北海道野宿の旅 2002秋 3

2002年10月22日(火)

今日は朝からものすごい雨だった。

明日も雨の模様だ。。。。犬3頭連れての雨の野宿はびしょびしょでかなわないので札幌に戻りりき家かkazu家かビス家か・・・に泊めて貰おうかと思ったが・・・私は濡れなくなるだけで犬は変わらずつまんないなぁとこのまま野宿を続けることにした。

雨でも温泉は欠かさず入らせていただくことにはする。

阿寒湖のコインランドリーで一通りの洗濯を済ませたのだがこれまた雨で全然湿って乾ききらない。その後、白手民芸店の方に昼食をご馳走になった。 ここでも羅臼なんかとんでもない!と屈斜路湖への道も雪が降るかもしれないと止められているとき目を向ければテレビでは積雪の中山峠が写っていた。3年前も洞爺湖で初雪のすごさを知ったのにそのまま中山峠を走って突っ込んでいる車を見た・・・・あそこであった。

じゃあ、、、と地図を見ながら・・・屈斜路湖の近さに心が動いていた。

「屈斜路湖はなくならないよ!夏タイヤで峠走って死んだら馬鹿だよ!」と怒られもした・・・へへ。

藤戸さんに顔見せくらいしておかないと・・とアトリエを訪ねた。
はなをモデルにした木彫りをいただき、いろいろな話を聞かせていただき、聞いていただいた。5回も北海道に来ている事呆れている様子だった、おほほ。

木彫りの犬が加わり、1人と4頭の旅が始まった。

そのままぶらりと屈斜路湖を目指してしまった。

阿寒横断道路は雨・・・かと思えば雪が降り始めていた。夏タイヤの私はビビッた。幸い車の通る量が少ないので積もっていたが、時速30kmで走ることができた。

ひゃっひゃっひゃ。肝冷えた。

    

マジな雪です。

カーブの様子をナビが示していて、あと少しで峠も終わる・・・ナビ子がこんなに心強かったのも初めてだった。 屈斜路湖の前に摩周湖の看板が目に入った。 私は過去摩周湖を快晴、くっきりはっきり見ている。実に美しい湖だと思っている。

「摩周湖を訪ね、きれいに見えると婚期が遅れる・・・」このジンクス・・・・今更婚期が早いとか遅いとかはないが、この天候で言えば明日は絶対霧がかかって見えないだろうと踏んだ私はまず摩周湖へ行くことにした。

ほほほ。長年の摩周湖との戦い、今回は私の勝ちだ。「運命の時をじ〜んと実感してこよう」ある意味感慨深かった。

(道の駅 摩周湖泊)

 

2002年10月23日(水)

朝、雨が上がっていた。

    

摩周湖の朝

犬を外に出して朝食を作って食べていた。そこへ1人のご婦人通りかかった。 「うちの娘はハスキーがかわいくてかわいくて仕方なくて36になっても札幌で犬と暮らしているんだよ〜」と嘆かれた。「わはは!それは私の母親と同じ悩みですよー」。

「何!!あんたもかい!!」

哀れに感じてくれたのか、湧き水のありかや、鮭の遡上の様子が見れる川やら教えてくれた。

『なんとかアジ』って仕切りに言うのでアジ・・・・??だったが、鮭だった。

でかい。なんともでかい。 ご婦人は持っていた傘で鮭をつつきながら、「もちょっと前ならもっといるぞ」シーズン終わりでサイズも小さいし数も少ないとのことだったが、相当感動した。赤い鮭がふらふらになりながら川を泳ぐ様は本当にすごかった。私は迫力に恐くて近くにいけなかった。

そんなこんなしているうちに薄日が差し始め、やばい!霧が晴れてしまう!!と摩周湖に出かけた。

車を停めて犬も降ろさずまず走った。・・・・・湖はきれいに見えた。ここから婚期が遅れるっていうのは想像を絶する恐怖だ。

    

摩周湖 おしいねぇ・・・でも見えてる。

摩周湖はきれいな湖だと思う。

が、私は山の上にある摩周湖を見ると恐怖、胸騒ぎ、悪寒、なんとも気分が悪くなる。体質が合わないとも思わせる鳥肌も立つ、きっと前世に何か因縁があるのではないかと言うくらい・・どんなに晴れて綺麗に見えても私には薄気味悪く恐怖を感じる湖だ。しかし、見ずには入られない。そして展望台からどうしても落ちたくなる衝動に駆られる。不思議な湖だ。

摩周湖でも観光客の一群と一緒になった。

優は完全に人に対してだめになってしまった。この数ヶ月でどんどんひどくなっている気がする。まだはなの方が安心して人に触ってもらえる。無論、サラはだれでも熱烈大歓迎。今回の北海道で一番写真に収まったのはサラなことは間違いない。

観光客の足元でお腹を出して笑っているというなんとも情けない記念写真だが、私としては安心の一枚だ。

摩周湖の駐車券が近くの硫黄山の駐車券と一体となっているので硫黄山にも出かけてみた。

    

相も変わらず硫黄山(^.^)

ここは22歳の時に来たきりだった・・・・一体こういうものは何年たったら景色が変わるものなのだろう。強烈な印象と硫黄の匂いがあの時のそのままで・・・当時いっしょに来た友達がいるのではないかというフラッシュバックも起こった。

3頭を連れて硫黄が噴出しているところまで歩いていった。

    

硫黄山記念写真

「あらぁ・・・・ハスキー犬!ここまで散歩?」

この質問には心の中ではなく素直に答えてしまった。
「あははは!散歩でここにはこないでしょう。観光ですっ!」
「まぁ!」 (分かっているのだろうか・・・?)

この年代の観光客の人と話をすると母親と話している気持ちになってくる。

硫黄山で温泉卵を売っているおじさんが、拡声器を使って「卵、卵」と叫んでいた。
そのうち・・・「マラミュート卵どうだね!!」と拡声器で叫んだ。

「おい!あんな遠くからマラミュートって言った!こやつ只者ではない!調査必要!」とお金を取りに戻り再度玉売りのところまで言った。

「なんでマラミュートって分かったんですか?」
「俺には分かる!こいつらは大人しいッ!」
「ひえ〜っ!!わけわからん!」

卵を買って駐車場に戻ると私の車の周りに4〜5人集まっていた。

勝手にナンバーとノーマルタイヤを見た人が私たちの戻りを待っていた。 「名古屋から来たの?」「いつ帰るの?」「フェリーはどこからのるの?」 素直に答える私の言葉に

「こんなところで遊んでいる場合じゃない!すぐ走り出しな!!帰れなくなるよ!!」と叱られた。

分かってるもんね、そんなこと。私もドキドキなのさ。

今回の旅での大きな目的の1つ『屈斜路湖で犬を泳がす』 泳がしに行った・・・・ら、もう白鳥が飛来していた。犬を泳がせば狙うに決まっている。 はなたちが屈斜路湖の白鳥を襲ったら全国放送で避難されるだろう。。。。

    

    

白鳥きちゃったね・・・残念。

    

屈斜路湖つながれの図

ちょっと遊ばせて帰ることにした。 犬たちはものすごい引きで湖に直進したが・・・・身を呈して阻止した。ちょっと残念だった。

    

屈斜路湖畔保養所

    

屈斜路湖畔

その代わりと言ってはなんだが今回数回目。。。阿寒湖スキー場で犬を走らせた。子犬デリバリーの時にいっしょ子犬たちを放していたのをスキー場の人は覚えていた。

「あんた去年もきたよね」
「はい!」
「これはあの時の子犬かい?!大きくなったねぇ」

この人も例に漏れずはなに触りたがった。

はなはキャンキャン拒否したが触ろうとトライし続けるる・・・「じゃあ、お手してやってください。」「オテっ!」の大きな声にサラ優も慌てておじさんにお手をしに行った。自然体の人は優も警戒なく身を預けていた。

「また来年きます!!」と阿寒湖スキー場を後にした。そのまま、足寄を抜けて士幌に出た。

その後、メールを時々いただいていた糠平にあるレストランのオーナーを訪ねるために出かけたが・・・店の場所も名前もよく分からないまま・・・奇跡的にここだと確信したのだが・・お休みだった。残念!!ここまで来たら三国峠から層雲峡に出ようと糠平からちょっと上がってみた。

しかし、道の周りにある雪の多さにこれは死ぬ、仮にスタッドレス履いていたとしても死ぬ、と感じ引き返すことに・・・狩勝を通って富良野に抜けるの道を通ることにした。

今日は犬たちもしっかり走らせたし・・・そろそろ旅の疲れが出ているようなので早めに車を停めて寝支度をした。。。私がパソコンを開きこれを書いている間に既に3頭はものすごい夢を見ているようでゲージ、ドアをばんばん蹴って車が揺れている。こりゃ、私の安眠妨害だ。

(狩勝峠前パーキング泊)